北京で美酒を酌み交わした6月10日

オアシスの町を10時に出発し、
2時間半かけて13時前にウルムチに到着。
中心地を避けて、今回一緒に北京に戻る日本人技術者さんと
適当に食堂に入り昼食。
そこでもやっぱり出てきたのは羊肉だったという話。
まあこれで最後だからいいけどな。

離陸は17時25分。
実に珍しく、遅延なしでのテイクオフ。
4時間のフライトは長かったが、
佐藤優の「国家と神とマルクス」をじっくり読むことが出来た。
マルクス経済学の内在的理論の有効性は、
共産党宣言」を信奉した社会主義運動が世界的に失敗に終わったことが実証された
21世紀の現代においても、なんら失われることが無いと著者は主張する。
また日本的ナショナリズムのターニングポイントとして、
元寇南北朝動乱を挙げ、あるべき日本国家としての姿と提言を行う。
読み応えある一冊だった。

21時半北京空港着。
車で技術者さんをホテルまで送迎し、22時過ぎ。
折角北京に戻ってきたのだから、じゃあ飲みに行くか、と
一人でスーツケースをガラガラ引きずりつつ、
お気に入りバーその1「Yaoxin」に足を運ぶ。

1時間くらい飲んでて、気がつけば客は自分ひとりになっていた。
マスターにはお世話になったので、
「実は自分今月で帰任なんですよ」と話し、今までの御礼を述べた。
するとマスターが秘蔵の日本酒を持ってきて、
「じゃあ今日はカンバンにして、二人で飲みましょう」
と言ってくれたのだった。
ちょい泣きそうになった。

北京で交わした日本酒の杯が美味かったのは、
出張の疲れや解放感だけではないだろう。

北京で得た素晴らしい友人に、心より感謝したい。



まあでもこの夜も、80年代ジャンプ黄金期の話とかしていたんだけども。(笑)
荷物もって部屋に帰ったのは11日の午前2時。
ええ、当然5時間後には出社です。